【速報】日銀短観|25年9月調査―大企業製造業DI+14、非製造業+34で底堅さ

日本銀行が本日公表した「短観(2025年9月調査)」では、大企業・製造業の業況判断DIが+14(前回+13)と2期連続で改善。
大企業・非製造業は+34で横ばいでした。今期の大企業設備投資計画は+12.5%へ上方維持される一方、先行きは製造業が+12、非製造業が+28とやや慎重です。
【要点】
- 大企業・製造業:現状DI=+14(前回+13、+1pt)。先行きDI=+12(▲2pt)。
- 大企業・非製造業:現状DI=+34(横ばい)。先行きDI=+28(▲6pt)。
- 設備投資:大企業の2025年度計画は+12.5%増へ(市場予想上回る)。
- 為替前提:全産業の想定ドル円(FY2025)は145.7〜145.9円付近、ユーロ円は約160.6円。
- インフレ期待:1年先の平均は約2.4%で概ね横ばい。
- 金融政策への含意:企業マインド改善と堅調な設備投資を背景に、今月の追加利上げ観測(0.75%へ)も意識。
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全体像とDIの読み解き
回答期間は8月27日〜9月30日。大企業・製造業は+14と2期連続改善し、2024年末以来の高水準。非製造業は+34で横ばいながら高水準を維持しました。
先行き(3か月後)では、製造業が+12(▲2pt)、非製造業が+28(▲6pt)と、関税政策やコスト高、消費の強弱を織り込んだ慎重スタンスがにじみます。
業種別の明暗
- 建設:+49(+5)と改善。インフラ・再開発需要が下支え。
- 情報サービス:+55(+4)。DX・AI投資の追い風が続く。
- 宿泊・飲食:+26(▲19)。需要の山越えとコスト要因で大幅反落。
- 電気機械:+16(+5)。グローバル投資サイクルの持ち直しが寄与。
設備投資・利益見通し|雇用
大企業の2025年度設備投資計画は+12.5%増と、6月時点(+11.5%)から上振れ。先端分野・競争力強化投資が継続しています。企業収益は業種間でばらつきが残るものの、全体の投資意欲は底堅い状況です。
企業の前提条件—為替・インフレ期待
全産業の想定為替レートは、FY2025のドル円が145.7〜145.9円帯、ユーロ円が約160.6円。コストや価格設定の前提として注目度が高い指標です。インフレ期待は1年先平均で約2.4%と、物価目標付近で安定しました。
金融政策|マーケットへの示唆
企業マインドの改善と強めの設備投資は、日銀が年内の追加引き締めを議論しやすい地合いです。市場では政策金利0.75%への引き上げ観測も浮上。もっとも、先行きDIの鈍化や外部環境の不確実性(関税・外需・賃金コスト)も残り、データ次第のスタンスが続く見込みです。
出典:Reuters
投資前のチェックリスト
- 価格改定・見積:想定ドル円145.7〜145.9を前提に粗利感応度を再試算。
- 投資計画:大企業の設備投資強含み(+12.5%)に連動する受注機会を精査。
- 資金計画:年内の金利変動シナリオ(0.25%pt刻み)で資金繰り/借換え感応度を点検。
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よくある質問|FAQ
短観の「DI」とは?
「好ましい」と答えた企業割合から「好ましくない」を差し引いた指標(%pt)。0より大きいほど景況感が良好。
今回の、ポイントは?
製造業の改善継続、非製造業は高水準横ばい。設備投資は堅調で、先行きはやや慎重。
出典
- 日本銀行「短観(概要)2025年9月調査」— 業況DI、為替前提、回答期間などの一次資料。
- Reuters:— 大企業設備投資+12.5%、市場観測等。
- ABC/AP「Japan's central bank survey shows improved outlook…」— インフレ期待1年先の概況。
- 朝日新聞「製造業の景況感が2期連続改善…」— 政策環境と企業心理の背景。
- BoJ英語版サマリーPDF(詳細表)— 業種別DI(建設・情報サービス・宿泊飲食など)。
※本記事は公表資料に基づく一般的な情報提供であり、投資勧誘を目的とするものではありません。最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


