【速報】NVIDIA Q2売上4.67兆円|Q3予測5.4兆円でAI減速懸念

米NVIDIAが2025年8月27日(米東部)にQ2(5–7月)決算を発表。売上高は$46.7B、データセンター$41.1Bで再増収。一方でQ3売上見通しは$54.0B±2%と中国向けH20を織り込まない慎重姿勢。時間外は軟調で、市場は「AI投資のペース鈍化」を織り込み始めています。
- 1. 決算サマリー|【Point!】
- 2. Q3ガイダンスと前提(中国向けH20を織り込まず)
- 3. 対中規制|緩和は「条件付き」—売上の15%拠出スキーム
- 4. セグメント別|売上とトレンド(Q2 FY26)
- 5. 株価|指数の反応
- 6. 筆者見解|年後半は「調整局面」入りを十分に想定
- 6.1. 調整局面の条件
- 7. 【Check!】|次の四半期までに見るべき5点
- 8. よくある質問|FAQ
- 9. 米株・AI関連投資の情報収集と実行を効率化
- 9.1. 米国株の取引コストを抑える口座
- 9.2. AI半導体ロードマップ早見表(無料レポート)
- 10. 出典
- 11. 著者紹介
- 11.1.1. \LINE限定情報をゲットしよう/
決算サマリー|【Point!】
- 売上高:$46.7B(前年比+56%)
- Non-GAAP EPS:$1.05(在庫解放除き$1.04)
- データセンター:$41.1B(前年比+56%)
- Gaming:$4.3B(前年比+49%)
- Automotive:$0.586B(前年比+69%)
- 自社株買い:$60Bの追加承認(未実行残$14.7B)
- 中国H20売上:ゼロ($650Mは中国以外へ出荷/$180Mの在庫戻入)
Q3ガイダンスと前提(中国向けH20を織り込まず)
会社見通しは$54.0B±2%。対中H20の出荷は前提に含めず、グロスマージンはNon-GAAPで73.5%±50bpを見込むとしています。
- Blackwellの量産・引き合いは強い一方で、コンピュート構成のミックス変化と地域要因に不確実性。
- H20(中国向けダウングレード品)は政策と需要の二重リスクで計画から除外。
対中規制|緩和は「条件付き」—売上の15%拠出スキーム
4月の規制強化でH20は輸出許可制の対象となり、中国向けは失速。8月には売上の15%を米政府に拠出する条件付きで一部再開が報じられましたが、足元のガイダンスは中国を織り込まず。さらに中国側では政府・公的領域で米国製技術の抑制が進み、H20に対する警戒感も広がっています。
リスクの中身:(1)米側:許認可・関税・15%拠出など政策変更リスク(2)中側:政府・大手プラットフォーマーでの採用抑制/国産化加速(Huawei等)。
セグメント別|売上とトレンド(Q2 FY26)
セグメント | 売上($B) | QoQ | YoY | メモ |
---|---|---|---|---|
Data Center | 41.1 | +5% | +56% | Blackwellが+17% QoQで加速 |
Gaming | 4.3 | +14% | +49% | RTX 5060の立ち上がり好調 |
Pro Viz | 0.601 | +18% | +32% | RTX PRO新製品寄与 |
Auto & Robotics | 0.586 | +3% | +69% | DRIVE/Jetson/Thor等 |
株価|指数の反応
決算は市場予想を上回りながら、時間外はNVDAが約2〜3%下落。ガイダンスとデータセンターのわずかな未達観測、対中不透明感が重し。先物市場も発表直後は軟調スタートとなりました。
筆者見解|年後半は「調整局面」入りを十分に想定
個人的には、最新半導体の対中販売抑制の影響が「じわりじわり」顕在化してくると見ています。発表直後、NASDAQ100先物にも下押しが見られ、市場は「AI投資の持続ペース」を再評価へ。
調整局面の条件
- 販売先が中国抜き
- 政策・規制のブレ
- 設備投資サイクルの一服
年後半は、この3つの項目が重なれば調整レンジに入る公算も。短期は過度なリスクオンを避け、キャッシュ創出力と受注の「質」を見極めたい局面です。
【Check!】|次の四半期までに見るべき5点
- Blackwellの供給タイトネス解消ペース(リードタイム、受注残)
- ネットワーキング比率の上昇と粗利ミックスの影響
- 中国:許認可の進展と実需回復の「量」確認
- メガテックのCapEx指針(生成AI推論投資の継続性)
- 自社株買いの執行ペース($60B追加の実弾投入タイミング)
※本記事は情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
よくある質問|FAQ
第3四半期ガイダンス$54Bは強い?弱い?
一部アナリストの強気想定($60B超)には届かず。ただし会社想定は中国を含まない保守前提で、Blackwellの量産は順調。
H20は今後どうなる?
第2四半期は中国向け売上ゼロ。一部再開には許認可+15%拠出など条件が付く見立てで、不透明感は残ります。
株価はどこを見る?
データセンターのQoQ伸び率、予約残、ネットワーキング売上比率、そして大型顧客のCapEx更新がカギ。
米株・AI関連投資の情報収集と実行を効率化
米国株の取引コストを抑える口座
NVDAや半導体ETF(SOXX/SMH等)の売買に。取引手数料は無料。手数料とツールを比較して最適口座を。
※AD
AI半導体ロードマップ早見表(無料レポート)
AI半導体、関連株の分析レポートを無料で受け取れます。有望株の分析結果をすぐに受け取って下さい。
出典
- NVIDIA Newsroom「Q2 FY2026 決算リリース/Q3ガイダンス、H20対中ゼロ、$60B買戻し承認」
- Barron’s「Buyback +$60B 追加」
- Yahoo Finance「EPS $1.05/時間外反応」
- Seeking Alpha「Q3見通し $54B±2%(対中H20除外)」
- Reuters「時間外反落、マクロ文脈」
- CBS News「対中再開の条件(売上の15%拠出)」