バークシャー第3四半期—現金3817億ドルで過去最高、営業益34%増

【Point !速報】

バークシャー・ハサウェイの2025年7-9月(第3四半期)は、現金3817億ドルと過去最高を更新。営業利益は前年同期比34%増の135億ドル。保険引受部門が自然災害の軽微化で好転し、一方で投資利益は短期金利低下で13%減。株式は純売り6.1億ドルで自社株買いは5四半期連続見送り。年末のCEO交代(後任:グレッグ・アベル氏)を控え、資本配分方針と景気感応度の高い実業群(鉄道・公益・製造)の行方が注目されます。

出典:ブルームバーグ日本版

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過去最高—現金保有と資本配分

第3四半期末の現金等は3817億ドル(約58.8兆円)で過去最高。営業利益は135億ドル(+34%)と力強く、保険引受の改善が寄与しました。足元では米短期金利の低下が進み、投資利益は13%減と逆風も確認されました。四半期中の株式売買は純売り約61億ドルで、キャッシュの積み上がりは依然継続しています。

現金の積み上がりは、「価格に対して魅力的な案件が限定的」であるシグナル、あるいは今後の大型投資・買収に備えたオプション価値の確保と解釈できます。過去のバフェット流では、相対的割安度が高まる局面で一気に投下するスタイルが定石です。

保険事業|引受利益が牽引

2025年の自然災害は平年より小さく、一次保険・再保険ともに税引前で引受利益を計上。前年同期の赤字からの反転が全社利益の押し上げ要因となりました。一方、自動車保険のGEICOは請求増で税引前引受利益が13%減。ただし新規契約者は増加しており、料率調整と引受規律の徹底が続けばマージン回復の余地は残ります。

BNSFと公益|明暗と示唆

鉄道のBNSFは、農産物やエネルギー輸送の増加で営業利益+5%(14億ドル)。一方、PacifiCorp/MidAmerican/NV Energyを抱える公益部門は営業利益-9%(15億ドル)。公益は燃料・規制・設備投資(送配電網)要因の影響を受けやすく、当面は金利・規制環境・気象リスクのモニタリングが必要です。

ポートフォリオの動き|UNH・OxyChem

2025年8月、バークシャーはユナイテッドヘルス・グループ(UNH)に約16億ドルの新規投資を開示。医療保険大手への参入は、足元の逆風(政策・調査・市場心理)を織り込んだ逆張りの価値投資として注目を集めました。

さらに10月には、オキシデンタル・ペトロリアムの石油化学部門OxyChem97億ドルで買収すると発表。化学事業(PVC・苛性ソーダ等)を通じて、既存のLubrizolと並ぶ化学ポートフォリオの厚みが増し、景気循環の多様化とキャッシュ創出力の安定化に寄与する可能性があります。

自社株買い—5期連続見送り

バークシャーは5四半期連続で自社株買いを見送り。これは「バリュエーションが魅力的でない」、または「大型の外部投資に備えキャッシュを温存」のシグナルと解釈されやすく、株主還元を重視する投資家にとってはネガティブにも映ります。実際、アナリストからは「会社が買い戻さないなら、なぜ投資家が買うのか」との厳しい視点も。とはいえ、歴史的に同社は株価が内在価値を大きく下回る局面では機動的に買い戻しを実施してきた経緯があり、今後も価格次第と見るのが妥当です。

今後の見通し|新体制と投資家の着眼点

2025年末でウォーレン・バフェット氏がCEOを退任、2026年1月1日にグレッグ・アベル氏がCEO就任という正式発表が5月にありました。市場は「買収意欲の復活」(OxyChem)と「自社株買い見送り」の同居をどう評価するかを探っています。

投資家の論点

  1. 資本配分:過去最高のキャッシュを、買収・有価証券・買い戻し・特別配当のどこへ振り向けるか。
  2. 保険の持続的収益:引受規律とプライシングが継続し、災害年の変動を押し返せるか。
  3. 実業の景況感:BNSFは貨物量の回復恩恵をどこまで取り込めるか。公益は規制・金利・気象の三重リスクをどう乗り切るか。
  4. 新体制の一体運営:アベル氏の下、分権経営と迅速なディール執行を両立できるか。

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よくある質問|FAQ

現金3817億ドルの主因は?

株式の純売り(約61億ドル)と、自社株買い見送りによるキャッシュ温存、保険事業の好調で創出されたキャッシュが重なったことが背景です。

UNH投資とOxyChem買収の狙いは?

UNHは医療保険の構造不安で割安化したタイミングを狙った逆張りの色彩。OxyChemは化学ポートフォリオの補強とキャッシュ創出の安定性向上が狙いとみられます。

経営体制はどう変わる?

2025年末にバフェット氏がCEOを退任、2026年1月1日にグレッグ・アベル氏がCEOへ。分権経営は維持される見通しです。

【Check Point!】|キャッシュは最大の「買う権利」—焦点は配分判断

史上最高の現金残高は、景気や市場価格が大きく振れた際の「買う権利」に等しく、同社の機動力と下方耐性を示します。保険引受、BNSF、公益という実業のキャッシュ創出基盤がある中で、UNHやOxyChemのような選別投資が続けば収益源の多様化が進みます。一方で自社株買い見送りは、投資家心理に冷や水を浴びせやすく、評価軸は「内在価値対比」に回帰。新体制下での資本配分と、マクロ環境(成長・金利・災害リスク)を見極める局面です。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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