【速報】2025年7月 米国雇用統計|非農業雇用+73,000人、失業率4.2%、平均時給前年比+3.8%

本日(2025年8月1日)、米国労働省より発表された 7月の雇用情勢報告によると、非農業部門の雇用者数は +73,000人と予想を大きく下回り、2025年で最少の伸び。失業率は6月の4.1%から0.1ポイント上昇し4.2%** に。平均時給の増加率は月次+0.3%、前年比で+3.8%と賃金上昇は継続しており、雇用市場は“冷え込みと堅調さの混じった均衡状態”にあることが示されました。
【速報】2025年7月 米国雇用統計|非農業雇用+73,000人、失業率4.2%、平均時給前年比+3.8%

著書:M's インベスト経済記者クラブ 前田恒彦
主要指標の概況
- 非農業部門雇用者数増加:7月は+73,000人(市場予想の106,000〜115,000人を大幅に下回る結果)出典元:Business Insider
- 失業率(U‑3、季節調整後):4.2%(6月4.1% → 0.1ポイント上昇) 出典元:Reuters
- 平均時給(名目・前年比):前年同月比+3.8%、前月比+0.3%(とくに6月と比べてわずかに加速) 出典元:ヤフーファイナンス
雇用成長の鈍化と部門別動向
7月の雇用増は2025年で最も鈍く、特に製造業・小売・輸送・倉庫業などで停滞。一方で、雇用を支えたのは医療・福祉、州・地方教育機関の政府部門。ただし、6月の教育関連の“季節要因の一過性増”を除けば、全体的に雇用動向は軟調です。
出典元:Reuters
賃金動向|依然としてインフレを上回る上昇
平均時給は月次で+0.3%、前年比+3.8%と持続的に上昇。インフレ率(コアPCEやCPI)は約2.7~2.8%とされ、賃金がそれを上回っていることで、実質での購買力の維持または改善傾向が続いています。実質平均時給は前年同月比+1.0%程度上昇しています。
出典元:Bureau of Labor Statistics
政策的な視点と今後の展望
FRBのパウエル議長は、7月の雇用鈍化と賃金持続のバランスを「均衡しているがリスクもある状態」と位置づけています。現行金利(4.25〜4.50%)は据え置き。9月に利下げする可能性は40%程度にとどまり、労働市場のさらなる弱化とインフレ動向が今後の鍵となります。
出典元:マーケットウォッチ
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【Check Point!】|注目点!
- 雇用者数増加は予想を下回る73,000人、雇用環境は明らかに鈍化
- 失業率は4.2%へ上昇したが、依然4.0~4.2%の水準を維持
- 賃金上昇率は前年比+3.8%でインフレ率を上回り、実質賃金は改善傾向
- 注目は9月以降の雇用データ、インフレ指標、FRBの政策判断
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