JPモルガン2025年3Q決算—徹底解説(JPM)

【Point!】
2025年3QのJPモルガンは、売上高471億ドル(+9%)、EPS 5.07ドル、純利益144億ドル(+12%)と市場予想を上回りました。NIIは241億ドル(+2%)で通期NII見通しを約9,580億ドルへ上方修正。投資銀行手数料とマーケット収入が想定超、ROTCE 20%、CET1 14.8%と資本も堅調です。次の焦点はQ4のNII伸び鈍化とクレジットコストの推移、そしてディール・ECMの勢い維持です。
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- 1. 決算ハイライト—2025年3Q
- 2. セグメント別のポイント
- 2.1. 投資銀行(IB)
- 2.2. マーケット(Markets)
- 2.3. コンシューマー&コミュニティバンキング(CCB)
- 2.4. アセット&ウェルス・マネジメント(AWM)
- 3. 金利・資本|NIIと自己資本の見方
- 4. クレジットコスト|リスク要因
- 5. 経営コメント要旨
- 6. 投資判断の要点|3分で把握
- 7. Q4に向けたチェックリスト
- 8. 米国株の情報収集—発注までを一つで完結
- 9. 分析シート無料配信|投資家向け
- 10. 【Check Point!】
- 11. よくある質問|FAQ
- 12. 出典
- 13. 著者紹介
決算ハイライト—2025年3Q
| 指標 | 実績 | 前年同期比 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 売上高(Net revenue) | 471億ドル | +9% | 非金利収入の伸長が寄与 |
| EPS(希薄化後) | 5.07ドル | +16% | 市場予想4.84ドルを上回る |
| 純利益 | 144億ドル | +12% | 投資銀行・マーケット好調 |
| NII(純金利収入) | 241億ドル | +2% | Q4はやや鈍化想定(ガイダンス) |
| 非金利収入 | 230億ドル | +16% | 手数料・トレーディングが牽引 |
| クレジットコスト | 34億ドル | — | カード等で引当を積み増し |
| CET1比率 | 14.8% | -0.3pp(前期比) | 規制要件を十分に上回る |
| ROTCE | 20% | — | 高い資本効率を維持 |
| 通期NII見通し | 約9,580億ドル | 上方修正 | マーケット除くNIIも堅調 |
※通期NII見通しは会社コメント・報道ベースの概算値。
セグメント別のポイント
投資銀行(IB)
- 手数料は2桁増(+16%程度)。M&A、IPO、ECMの回復が寄与。
- クライアントアクティビティの改善が継続、パイプラインも厚い。
マーケット(Markets)
- 部門収入は過去最高の約89億ドル。
- 株式トレーディング+33%、債券(FICC)+21%と広範囲で強い。
コンシューマー&コミュニティバンキング(CCB)
- 金利低下と預金マージン圧迫のなかでもボリュームで吸収。
- カードでの引当積み増しはあるが、信用動向は想定内。
アセット&ウェルス・マネジメント(AWM)
- マーケット上昇とネットフローが収益押し上げ。
金利・資本|NIIと自己資本の見方
今期のNIIは241億ドル(+2%)。金利低下と預金ベータ上昇が逆風となる一方、ボリュームと資産ミックスの最適化で補いました。会社は2025年通期NII見通しを約9,580億ドルに上方修正(従来約9,550億ドル)。
資本はCET1 14.8%と「フォートレス・バランスシート」を維持。ROTCE 20%と資本効率も高水準です。
クレジットコスト|リスク要因
- クレジットコスト34億ドル。カード中心に積み増し。
- 全体の信用パフォーマンスは「想定内」。失業率・賃金・家計貯蓄の動向を注視。
- リスク要因:関税・地政学・インフレの粘着性、商業用不動産の一部セグメント。
経営コメント要旨
- 米国景気はレジリエントだが、インフレ・関税・地政学など不確実性に注意。
- 戦略投資:サイバー、エネルギー回復力、先端製造等、国家的重点分野への長期コミット。
- 欧州・中南米での機会探索やデジタルリテール拡大(独進出計画)にも言及。
投資判断の要点|3分で把握
- トップライン好調:投資銀行・マーケットの回復で売上+9%。
- NIIは粘り強い:通期見通しを上方修正。Q4はやや鈍化想定。
- 資本効率高水準:ROTCE 20%、CET1 14.8%。
- クレジットは管理下:コスト増は想定レンジ内。カード中心に慎重。
- 次の視点:ディール/ECMの勢い持続、トレーディング環境、NIIの底堅さ。
Q4に向けたチェックリスト
- 投資銀行:案件クロージングとECMの新規発行パイプライン
- マーケット:出来高・ボラティリティ(株式/金利/クレジット/コモディティ)
- NII:預金ベータ上昇と資金調達コスト、ローン成長のバランス
- クレジット:カードの延滞・チャージオフ率、CREの引当動向
- 資本配分:買戻しペースと配当方針(規制動向含む)
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【Check Point!】
JPMの2025年3Qは「非金利収入の拡大」と「資本効率の高さ」が際立ちました。金利低下局面でもディール回復とトレーディングで稼ぐモデルを再確認。年後半はNIIの鈍化を丁寧に織り込みつつ、投資銀行とマーケットの勢いが続くかが株価ドライバーになります。
よくある質問|FAQ
EPSと売上は市場予想を上回りましたか?
はい。EPSは5.07ドルで予想4.84ドル超、売上は471億ドルで予想を上回りました。
NIIの通期見通しは?
会社は約9,580億ドルへ上方修正しています(報道ベース)
リスク要因は?
インフレの粘着性、関税、地政学、商業用不動産の一部セグメント、カード延滞率の上振れなどです。
出典
- ロイター日本語:JPモルガン、四半期利益が予想上回る・通期NII見通し上方修正(2025/10/14)
- ブルームバーグ日本語:トレーディング・投資銀行が予想超(2025/10/14)
- Investing.com日本語:2025年3Q決算サマリー(2025/10/15)
- Bloomo(日本語):2025年3Q決算レビュー(2025/10)
- JPM公式:3Q25 Earnings Press Release(英語・PDF)
- JPM公式:3Q25 Earnings Presentation(英語・PDF)
※数値は主にJPM公式資料に基づき、日本語メディアで補足。リンク切れ時は公式IRから最新版をご確認ください。
著者紹介
元大手投資銀行
株式担当トレーダー
投資歴20年の現役トレーダー。
米国株・日経平均・為替など主要指数を中心売買分析。
著:ジョ-ン・スミス氏



